2006年11月18日土曜日

お留守にしてごめんなさい





私がこの家に住み始めた当初の庭には、林檎の木が三本、30年以上は経っているだろう20メ−トルくらいの大きなヒマラヤ杉が一本、そして大人が抱えられないくらいの太さの八重桜が一本。それだけでした。後は、芝と雑草の戦い合う平たい花の少ないシンプルな庭。

そこを、こつこつ一生懸命何年もかけて、芝の中に植え込みを作ったり、バラのア−チの小道を作ったり、芝を掘り返して花壇を作り園芸図鑑を傍らにあらゆる花を植え込みました。

村の庭自慢コンテストにも入賞したほどです!(外国人で新参者でなければ絶対1位だったはず...)305人の小さな村での事ですから、大した事ないですけどね。

その頃の庭の写真は紙焼きなので、今度スキャンしてお見せしますね。藤棚や薔薇とクレマチスのトンネルなど、なかなかなものでしたよ。


白状します。あの情熱は無くなったのは確かです。

東京にお店を開き、フランスの家を離れがちな今、庭は放っておかれ、すっかり荒れ果ててしまいました...。

この荒れた庭を目にした時、どの木に、どの花に、向かって云ったらいいのか分らないまま、ただ「ごめんなさい!」と云ってしまいました。

私が住み始めた時のようなシンプルな何もない庭が留守の多い人には適しているのだと痛感しつつ雑草取りに励みました。

ここを発つまでの短い日数でどこまで建て直すことが出来るか分らないまま...

きっと今、フランス北部はとても寒いはずです。庭の木々はどうしている事でしょう?

2006年8月20日日曜日

田舎のお城の庭で、アンティック・フェアー

アンティック・フェア−の様子
先日、ある別荘地のお城の庭で催された
アンティック・フェアーの様子です。
アンティック・フェア−の様子
とても広くノンビリとした雰囲気の中、ゆっくりと時が流れます。
空気も良く、パリの蚤の市とは違います。
アンティック・フェア−の様子
アンティック・フェア−の様子
お城だからって、片意地はっていません。
商品の並べ方が . . . 。これは田舎風?フランス風?
雑然としています。
大変だけれど,この中から良い物を探すのが楽しいのです。
アンティック・フェア−の様子
アンティック・フェア−の様子
たくさん歩いて疲れました。
海岸に出ている屋台のフライドポテトとソ−セ−ジでお昼を。
海辺のホットドック屋さん

海辺のホットドック屋さん
海を眺めながらのお昼ご飯は格別です。

2006年8月8日火曜日

夏は例年 海に近い我が家はお友達で賑わいます。



今年は2003年に次ぐ猛暑に見舞われたフランスですが、
ここは海に面しているのと パリより少し
北と云うこともあって フランス中が騒いだ猛暑も
ほんの少しいつもの年より暑いかな程度・・・でした。



今年は例年訪ねてくれる友人達の他に 新しいお客様を
お迎えしました。お店を開いてから知りあった 
PASSE COMPOSE の大切なお客様 お二人が時をずらして
来てくれました。



所沢のSさんは旅程の都合で一泊2日の短い滞在でした。
そして彼女が来られたのが6月の未だったので、この夏の
猛暑到来前で お部屋のスト−ヴをつけたほどでした。



お二人めのお客様 ライフ・スパイスKIKO+さんは
うだる暑さのパリ滞在1週間の後 我が家に来てくれ
海風の清々しさに 生き返られたようでした。



お二人とも 自然の美しさと大きさに感動なさって帰って
いかれました。

2006年7月24日月曜日

麻の刈り入れ

あれほど綺麗におおっていた淡いブルーの花も、もう終わり。



今では、黄金の絨毯と化しました。



でも、近づくと、小さな丸い実が。



なんだか少し寂しいけれど、枯れてしまっても、麻って「カワイイ」です。

そして,キレイ。



刈り取られ畑に寝かされたばかりの麻の茎は明るい黄金色。



二週間ほど天日に晒され干された茎は黒ずんできます。



これを梳くと麻の繊維になります。あの麻の花の可憐さや脆さとはほど遠い、丈夫な麻布が出来るのです。



実は油に。

2006年7月22日土曜日

Festival du Lin (麻のお祭り)

だからでしょうか・・・



日本ではここ2〜3年、大変なリネンブ-ム。
麻のキッチンクロスや麻布のト−トバックがモテハヤされていますよね。
リネン専門店も脚光を浴びています。



写真はアンティークのヴィンテージプリント。

フランスリネンは東欧の物と比べると値がはるので気安く手が出せないのですが、なんと私の住むフランス北部は麻の栽培が盛んなのです!



例年、麻の収穫を待つ7月上旬に「麻畑の写真展」「麻の苗の紹介」「麻製品の展示」「麻の染色や繊維スキの実演」などを見せてくれるフェスティバルを催します。十数もの村が参加し、各村の公民館や教会が会場に当てられます。



チッケトを購入し、フェスティバルをやっている村々を訪ねます。十の村を廻るとすると、約50キロ位走ることになるのですが . . .



広大な畑を横切り、牛達が牧草地で草を食むのを眺め、美しい農家の佇まいに癒されたりしながら走る道路は快適と言うほかありません。



田舎とはいえ、最近では道はキレイに舗装されていますしね。
それに加え、今回のこの道のりにはナント信号が一つもないのです!



村に着くと麻の繊維をくれたりのサ−ヴィス。何だかとても得した気分です。



しかも今年はどの村も『針仕事』をテ−マに女の人達(きっと男の人も?)がひと冬かけて作った作品を展示しました。パッチワ−クの大作には目を見張りましたが、どの村の会場も暗かったので写真は撮れませんでした。残念です。



写真はアンティークのヴィンテ−ジ刺繍布。

麻の花の満開時の畑は風にそよぐ空色のブル-が地平線まで続き見事な美しさです。小指の先くらいの小さい花が群生して一枚の淡いブル−の絨毯を作るのです。開いた花はたった一日の命を陽の下に晒し、翌日には花を閉じてしまいます。次から次に花が開くので私達の目にはまるで咲き続けているかのように見えるのですが。



だからでしょうか、
麻の花畑に可憐な脆い美しさ感じてしまうのは・・・。